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伝説の傭兵  

幻想水滸伝>の青雷のフリック中心による、公式設定と全く異なった完全オリジナル設定で突っ走る、デュナン統一戦争のその後を描いたオリジナルストーリーです。主に家族メインになりますが、ご了承お願い致します。また、一部、成人向けも掲載していきたいと思います。

伝説の傭兵 キャラクター設定
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伝説の傭兵  

食い違い設定になるかも知れませんが、あくまでも、基本設定です。
まったりと追加していく予定です。

名前:フリック
性別:男
身長:135cm
体重:25kg
趣味:読書、寝ること
好きなモノ:甘いモノ(特に洋菓子)、花(特にアネモネ、コスモス)
苦手なモノ:虫、血、煙草、肉、苦いモノ、辛いモノ
紋章 額:聖なる雷神の紋章
  右手:雷鳴の紋章
  左手:流水の紋章
能力:力6 魔6 直守5 魔守5 技6 避6 速6 運2 HP5
能力(精神崩壊後):力2 魔∞ 直守2 魔守∞ 技6 避6 速6 運2 HP3
魔法:火C 水A 風A 土C 雷A 破魔B 闇C 門E
設定:門の紋章戦争・デュナン統一戦争の立役者の一人。「剣の道」を行くため、戦争のない世界を目指しながら、相棒のビクトールと共に目的のない旅に同行している、雷の紋章を自由自在に操る超一流の戦士。灰色の世界が見えるため、苦悩している。旅の最中、真なる27の紋章に似た紋章に突如と目覚める。戦士にしてはかなり小柄のため、身長が低いことを物凄く気にしている。あることが原因で、子ども染みた口調や行動が目立つようになってしまった。母と同じく体は弱く《胸膜炎》に侵されている。体は弱いが故に熱は出しやすい。

名前:ビクトール
性別:男
身長:195cm
体重:90kg
趣味:ワイン収集
好きなモノ:肉、ワイン
苦手なモノ:ゾンビ
紋章 額:なし
  右手:タイタンの紋章
  左手:なし
能力:力10 魔1 直守8 魔守2 技4 避3 速4 運4 HP10
魔法:火C 水E 風D 土D 雷C 破魔D 闇C 門E
設定:門の紋章戦争・デュナン統一戦争の立役者の一人。10年余りの決着を着け、目的のない旅を始めた、かの伝説の傭兵。人の見る目に長けている。フリックのためにある決断を下す。ついついと無意識の中で、度々とフリックを傷付けてしまう。

名前:ロジック
性別:男
身長:180cm
体重:75kg
趣味:DIY、料理
好きなモノ:家族、ワイン
苦手なモノ:なし
紋章 額:なし
  右手:雷鳴の紋章
  左手:流水の紋章
能力:力8 魔6 直守8 魔守6 技6 避5 速6 運2 HP8
魔法:火B 水A 風B 土B 雷A 破魔C 闇C 門E
設定:フリックの実父。50代半ばの戦士だが、未だ20代半ばに見られるという若々しいものの、歳を取っても若い戦士よりも劣らない剣技と紋章術の使い手で、未だにフリックとエリックが勝てない相手である。厳しくも常にフリックのことを気に掛けているものの、同じようにエリックには更に厳しくしていた。若い頃、伝説の古龍を身重の体であるフィリアと共に倒したことがあり、二人揃って若い身体と共に古龍の持つ不老不死の力を得ている。ソルディア・オブ・マジフィクス連合国へと名を変えた国の大統領代理を務めている。

名前:フィリア
性別:女
身長:160cm
体重:38kg
趣味:裁縫、洋菓子作り
好きなモノ:家族
苦手なモノ:虫、血、煙草
紋章 額:なし
  右手:旋風の紋章
  左手:流水の紋章
能力:力4 魔8 直守4 魔守8 技6 避6 速6 運2 HP4
魔法:火A 水A 風A 土A 雷A 破魔B 闇C 門E
設定:フリックの実母。50代半ばだが、未だ18歳前後の若々しさを常に保っている。フリックに似て心優しく体が弱い。旅から帰って来たフリックに何があったのか察する。フリック程ではないが、虫は苦手である。

名前:エリック
性別:男
身長:178cm
体重:65kg
趣味:魔法の研究
好きなモノ:ワイン
苦手なモノ:なし
紋章:額:聖なる炎神の紋章
  右手:烈火の紋章
  左手:大地の紋章
力6 魔6 直守5 魔守5 技6 避6 速6 運2 HP6
魔法:火A 水C 風C 土A 雷B 破魔C 闇C 門E
設定:長らくとずっと成人の儀式に出ていた、フリックの兄。フリックと同じく時を同じ頃に聖なる27の紋章の一つである、東方大陸で、炎神の紋章を手にしたことから、灰色の世界を食い止めるために帰って来た。

伝説の傭兵  

<灰色の未来>

それは………
この世界の近く遠くに起こり得る未来なのかも知れない………

門の紋章戦争・デュナン統一戦争と2つの大戦争を終え、俺はまた幾度と無く繰り返される戦争を終わらせるために新たなる大陸を目指しながらも相棒のビクトールと共に目的のない旅に出ていた。

そんな旅の途中、かつてないモンスターと遭遇してしまった。
未だ誰もが足を踏み入れたことがなく、未知の大陸があるという噂を頼りに西へと目指していた時だった。

「クッ!こいつは剣が効かねぇ!フリック!俺がヤツを引きつけてる間に紋章で援護を頼む!」
「わ、分かった!」
俺は、今は雷の上位である雷鳴の紋章の詠唱を始める。
だが、いつものように詠唱を始めた途端、何もない灰色の世界が俺の周りに映し出したのだった。

「なっ…!ここはどこだ?ビクトール!どこにいるんだ!?」
俺の声は近く遠くに響いているだけだった。
だが、俺は知っている。
ガキの頃からそれは、時折と見ていた。
紋章をこの手に宿した時から薄々と見えていたのだ。
何もない世界。
音も色も何もなく、ただ広がるのは無の世界。
いずれ、世界に訪れるであろうと思われる終焉による灰色の世界だった。

「ぐっ…!」
はっ!と俺は気付いた時には、元の世界に戻っていた。
気付いた時、ビクトールはモンスターによって深手を負わされていた。
「び、ビクトール…!」
「だ、大丈夫だ…そ、それよりも…」
「分かった…死ぬなよ」
俺は襲い掛かろうとするモンスターに最大級の雷の嵐を放った。
「ギャーーーーーーーーーーー!!」
奇声を上げながらモンスターは、息絶えたのだった。

「うっ…ま、まただ…あいつを…ビクトールを…助けないといけないのに…」

そう俺はまた、あの灰色の世界の中に囚われてしまった。
灰色の世界があるのならば、そこからまた新たなる世界が生まれるのだろうか。
世界が終わる時、また、新しい世界が生まれて来ると聞いたことがある。
この世界は今、終焉へと向かっているだけなのだろうか。
真なる27の紋章を持たない俺は、この世界を見届けることが出来ない。
だが、未来はどんな方法であれ、変えられるのではないか?
そのためには、今、目の前の犠牲は厭わないモノなのだろうか?
いや。犠牲は出してはいけない。
誰一人と犠牲は出さずに済む方法はある筈だ。
そう俺が思った時、元の世界へと戻ったのだった。

「取り敢えず、今はビクトールを治療しなければ…!」
先程のモンスターによって深手を負わされた、ビクトールがまだ生きていることを俺は確認すると、左手に宿る流水の紋章を発動させた。
「さ、サンキュー…フリック」
「あ、ああ…もう大丈夫か?」
「おう。お前…さっきから変じゃなかったか?」
「大丈夫だ…ちょっと疲れて…」
「あー…やっぱな。少し無茶し過ぎだぞ。フリック」
倒れ込んだフリックをビクトールは抱き抱えると、近くに村を見付けるとそこへと向かい出した。

またかといい加減になるぐらいになっていた。
真なる27の紋章の何かが俺を呼んでいるからなのか?
それとも、もう、幾度目かと分からないが、108の宿星が集う日が近いのか。
いずれにせよ、俺は灰色の世界は受け入れたくないものだ。
それは、近い未来なのか遠い未来なのか分からない。
もし、同じ灰色の世界が見える者がいるのならば、どんな気持ちで見ているのだろうか。

「ん…ここは?」
「やっと気が付いたか?フリック。随分と寝てたな…もう夜だぜ」
「あ、ああ…」
「疲れがドッと来たんだろ。メシ…どうする?」
「いらない。また…迷惑を掛けてすまない」
「別に迷惑ってことじゃねぇよ…。ただ、最近は良く倒れる日が増えてるのは確実だな」
「………………………………………………」
「お前さ…また、一人で何かを抱え込んでるだろ?」
「あ、ああ…どう言えばいいのか分からないんだ。ガキの頃から見えていたんだが…最近になって見える頻度が増えて来て…」
『それは、灰色の世界…じゃな』
「灰色の世界…?何だよ?それ?」
『お主は見えないからそう言えるのじゃろ。青雷よ。それが見えておるというのならば、今は前に進むことじゃな』
「今は前に…か。灰色の世界は…やっぱり訪れるのか?」
『近く遠からずと訪れるかも知れん世界…じゃ。犠牲を出してまで世界に抗う者もいるかも知れん』
「そう…か…」
「フリック…!」
『大丈夫じゃ。だが、近い存在になりつつあるかも知れん』
「ということは…真のアレか?」
『そういうことじゃな…』
日に日に高まる魔力であるが故に自然と真なる27の紋章が引き寄せられている可能性があることから星辰剣は、フリックの魔力を見て言った。
「ということは…ここ西にあるのか?」
『そればかりはワシにも分からん。じゃが…近い内に星が動き出すじゃろう』
やっぱりとあるんだなと過去の経験上からビクトールは察すると、過去に二度の戦に渡って宿星を持つ者として戦ったことから、今回は互いの動きを見てからにしようと決めたのだった。

そして、俺たちは再びと更に西へと目指し、西方大陸という新たな大陸で、戦火の炎にその身を投じながら、灰色の未来を変えようとしている人物こそが昔から知る人物だと知ったのは、それから数年後のことであった。



伝説の傭兵  

<逃れられない宿命>

日を追うことに増え………
運命の時が近付いていた……………

「っ…!」
いつものように俺は、この世界の未来である灰色の世界を見ていた。
なんて…絶望的な未来なんだ。
それに…この世界は息が詰まる世界としか言いようが無かった。


「やっと目が覚めたか?フリック」
「あ、ああ…すまない。寝坊したみたいだ」
「別に構わないさ。そんなに急ぐ旅じゃねぇだろ」

いつもならば、先にフリックが起きているのだが、今日は既にビクトールの方が先に身支度を終えていたのだった。

「それもそうだけど…」
「で、朝はやっぱり…いらねぇのか?」
「ああ…」
昔から朝は食べないフリックは、伸びた髪を整えながら、装備を身に付け始めながら返した。今更と髪は切る気になれず、気が付けば、胸部近くまで髪は伸びていたのだった。

「じゃあ…そろそろ行くか」
次の街で仕事を見付けようと思い、俺たちは街を後にした。

『時が来た…』
ふとフリックは謎の声が聞こえ、足が止まってしまった。

「どうした?フリック」
「いや…気のせいだったみたいだ。急ごう」
「お、おう…」
少しばかりと様子の可笑しいフリックに気になりつつ、ビクトールは歩き出した。

だが、旅を進める内に見たことのないモンスターに遭遇してしまった。
「なっ…!こ、こいつ…剣が効かねぇ…!」
騙しだましと剣を振るっているものの、ビクトールはモンスターの攻撃を交わすのが精一杯だった。
「右手に宿る雷鳴の紋章よ…我が声に応えよ…雷の嵐!」
次の街に着く迄の間、魔力温存したかったものの、そうは言っていられないが故にフリックは最大級の紋章を放った。

ドォォォォォォォォォォォォンッ!
凄まじい音と共にモンスターに直撃した。

「や、やったか…?」
「手応えは…っ!」
「フリック…!」

『我が聖なる雷神の紋章を受け入れるが良い…!』
再びと謎の声と同時に銀青に輝く光がフリックの体に纏った。

「くっ…!」
逃れる余地も無くフリックは、額に紋章を宿してしまい、気を失ってしまった。
「フリック…!おいっ!フリック…!」
倒れ込んだフリックをビクトールは抱き上げると、急いで街へと向かった。


「何だ?これ?」
街の宿に着くが否やビクトールは、フリックの額に記されている謎の紋様に目が付いた。
『これは…!この西方大陸に伝わる聖なる27の紋章じゃな…!』
「星辰剣…!いつの間に起きやがった!」
『いつの間にじゃと?』
「い、いえ。すみません。フリックの額にえ、えっと…」
『聖なる27の紋章じゃ。我が真なる27の紋章と似て非なる紋章じゃな…』
「聖なる…?聞いたことがねぇぞ」
『それはそうじゃろう…。百万世界の一つにある紋章じゃからな。何者かが別世界の扉を開けたのかも知れぬ』
「そうか…。で、フリックは目覚めるのか?」
『当たり前じゃ。ただ、今は魔力の消耗が激しい。暫くは目を醒まさぬじゃろう…』
「…それで、フリックは目覚めた後、大丈夫なのか?」
『分からぬ…。あやつの意思次第…じゃな』
星辰剣はそれだけ言うと、再びと口を閉ざしてしまったのだった。


『ここは…?』
フリックは、どこかにある世界の風景を見ていた。
見たことのない街・建物・様々なモノを見せられていた。
『ここはエルフィールド。医術に発展した国です。あなたはかの世界で有名な【青雷】のフリックさんですね』
『な、なぜ…俺の名を!?』
『あなたはこちらの世界でも有名ですから。私は雷神セフィーリア。医術を得意とする者です』
『医術…?』
『はい。このままあなたは戦場に出向いてはいけません。これからは医術という道を歩んでください』
『どういう…意味だ?』
『このまま戦場に出向けば、あなたは…大事な人を再びと失うことになります。それはもう…立ち直ることが出来なくなります』
『大事な…人…』
『はい。これからはずっと…私の力をあなたに全てを捧げます。そのために世界を…守ってください』


「う…ここは?」
「おっ!やっと起きたか。フリック」
ビクトールはそう言いながら、カップに水を注ぐと渡した。
「ここはリーリカ村の宿屋だ。お前、あの後…二週間も眠ってたんだぞ」
「に、二週間も…!?」
「気にするな。今に始まったことじゃねぇし…まだ、熱があるな」
「そ、その…いつも、迷惑ばっかり掛けて…ごめん」
「あのさ…。お前、色々と最近…変じゃねぇか?」
「…あ、ああ。実は俺…」
フリックは胸の内だけに秘めておくことが出来ず、ビクトールに全てを打ち明かした。灰色の世界やこれから進む道のことを。
「それで…お前。どうするつもりだ?」
「………故郷に帰ろうと思う。父さんや母さんはもう良い歳だから」
「お前、両親…いたのか」
「いて当然だろ…。それに俺、これから…自身で得た知識を元に人の道を拓いていきたいんだ」
「…いいんじゃねぇか?お前の運命はお前のもんだからな」
「そうだな…つぅ!」
フリックはそう言うが、突然と咳き込み始めた。
「お、おいっ!フリック…!」
「だ、大丈夫だ…。少し…疲れただけ…」
そう言うとフリックは熱が出ていると同時にそのまま眠りの中に引き込まれていった。
「…もしかしてこいつ…他にもまだ隠してることがあるんじゃ」
今年で35になろうとしているものの、未だ出会った頃と大して変わらない容姿を保ち続けるフリックを見ながらビクトールは思ったのだった。


翌朝になってもフリックの熱は一向に引かず、それ処か咳が酷くなっていた。
「医者…呼んだ方いいよな」
「…呼ばないでくれ…。俺…昔から母さんと同じく体が弱くて無理すると…熱が出るだけなんだ」
「だけど…お前。熱がスッゲー高いんだぞ。咳だって…」
「…大丈夫…だから…」
フリックは小さく呟くように言うと、眠りの中に引き込まれてしまったのだった。
「…やっぱり、呼ぶか」
このままでは放っておけないが故にビクトールは、この村にいる医者を呼びに向かったのだった。


「気にせんでええ…。数週間もすれば、熱も咳も治まるじゃろう」
今は無理しないことじゃ…と村の医者はフリックを診るなり言った。
「フリックの言う通り…かよ」
「…フリック…じゃと!?」
名を聞いた医者は、顔色を変えてしまった。
「そ、それがどうしたって言うんだ?」
「悪いことは言わん…。早くこの者を連れてこの大陸を出ることじゃな」
「どういうことだよ?教えろよ…爺さん」
「…灰色の世界を齎すであろう存在になるかも知れない…ということじゃ」
村の医者は、お金は要らんと言いながら、その場を後にした。
「熱が引いたら…急いでこの西方大陸を出た方がいいな」
とビクトールは未だ熱が下がらず、眠りの中に落ちているフリックを見ながら呟いたのだった。

伝説の傭兵  

<未来を変えるために>

世界は灰色の世界へと向かっている。
そんな未来を変えたいから………

「灰色の世界…か」
何とか西方大陸を出ると、フリックは今、ハルモニア神聖国にある一つの神殿で調べ物をしていた。
調べ物の途中、ふと脳裏に灰色の世界が見えたことから、小さく呟いた。
故郷である戦士の村へと帰る前に調べておきたかったからである。
ずっと、紋章は真なる27の紋章とその眷属となる紋章だけだと思っていた。
だが、世界には真なる27の紋章と対となる聖なる27の紋章があり、その内の1つをその身に宿している。
その紋章もまた、灰色の世界の未来を示していた。
「アンタ…さっき灰色の世界って言わなかった?」
同じようにフリックとは別のことで調べ物をしている、かつて門の紋章戦争、デュナン統一戦争で、共に戦った、あの毒舌の少年。いや、今は青年のルックが言った。
「ああ…ってお前は」
「ここでは黙っててくれないかな?アンタも見えてるんだ…それ」
「まあな…。とりあえず、今は聖なる27の紋章について調べなければいけないからな…」
「聖なる…?」
「何だ。物知りの割には知らないのか?」
「当たり前だろ。まさか…僕の知らない紋章があったなんてアンタ、あの戦争の後はどこに行ってたんだよ」
「西方大陸さ…。そこで俺は…」
フリックは、ハルモニアの人間には分からないシンダルの言葉で、ルックに今までのことを話した。
聖なる27の紋章の一つ雷神を持った事、コレから行く道の事を。
「そう…。その紋章があれば、灰色の世界は…」
「さあな…。そこまでは分からない。あいつを待たせているから俺はもう行く。恐らくはもう二度と会うことはないだろうけど」
戦場から身を離れることにしたことから、フリックは一つの神殿を後にしたのである。


「お待たせ。ビクトール」
酒場で一人飲んでいた、ビクトールにフリックは声を掛けた。
「おう。何か分かったか?」
「うん…。あいつに会ったんだ」
「あいつ…?」
「後で話すよ。ハルモニアはやっぱりと凄いな…」
まさか、聖なる27の紋章のことも詳しく書かれていた。
それで、分かったことは全てメモして来たということである。
「まあ、この世界で一番古い国だからな…」
「そうだね。とりあえず、今日中にカナカンまで目指したいんだけど、いいかな?」
「カナカン…?」
「そう。クリスタルバレーは居心地悪いんだ…それに」
ここは、何たって故郷である戦士の村の開祖である聖戦士クリフトと神官長ヒクサクの因縁の所だからとフリックは言った。
「それもそうだな。今から出たら、夕方には着きそうだしな」
ビクトールはフリックの気持ちに理解すると、カナカンへと目指すことにしたのである。


そこで、フリックはあのルックに会ったことをビクトールに伝えた。
彼は真なる風の紋章をその身に宿すが故に彼もまた、灰色の世界が見えているため、その未来を変えるために探しているということであった。
ただ、フリックは悪い予感でしか無かった。
彼のしようとしていることは、多くの犠牲を生んでしまうのではないかと思っていたのである。



伝説の傭兵  

苦手な方は、ご遠慮お願い致します。

<独りの夜>(18禁)


































































































































それは………
終わりのない夜の日………

故郷である戦士の村へと帰る途中のある日、フリックはビクトールとは別々の仕事を互いに請け負うことになり、互いに落ち合う街を決め、予定よりも早く仕事を終わらせたフリックは、ハイイースト県内にある一つの街へと先に着いていた。


アレからフリックの髪は、既に腰辺りまで伸びていた。
あの日、真なる27の紋章とは似て非なる聖なる27の紋章の一つである、雷神の紋章を手にして以来、ますますと髪を切らなくなった結果がそれである。


「一週間程度休みたいんだが、部屋は空いているだろうか?」
金ならあるとフリックは、宿屋兼酒場を営むマスターである男に声を掛けた。
「ああ。あるよ…」
そんなマスターの含みある笑みにフリックは気付かず、男に案内されるままに部屋へと向かった。
「水と鍵はここに置いとくぞ」
テーブルの上に水差しと鍵を置くと、フリックは部屋に鍵を閉めると共に今はとにかくとモンスターとの戦いで汚れた身体を洗い落とすため、首から提げている、水晶の付いたペンダントに防具を収納すると、備え付けられているシャワーで汚れを綺麗に落とすと共に用意されていた、ローブに身を包みながら水を飲むと、そのまま、ベッドへと倒れ込むようにしながら横になった。


今日はもう食事を摂る気力も無かった、フリックはそのまま眠りの中に落ちていた。


その日の夜遅くとフリックは、何者かに触れられる感覚から意識だけを覚醒した。
「つぅ…!」
気が付けば、何人の男が部屋にいたのだ。
歴戦の戦士である自分が、男たちの気配に気付けなかったなんて…と身体に力を入れようとするものの、思うように身体は動かせなかったのである。
「漸くお目覚めかい?」
その内の一人は言いながら、フリックの両腕を掴むと手早くとベッドの柱に括り付けていた、鎖で一纏めに締め上げたのである。
「あのマスターも趣味がイイじゃないか…」
別の男はフリックの羽織っている、ローブを黄色い悲鳴を上げながら引き裂きながら言った。
男たちの前で裸体を晒され、フリックは屈辱的に生理的に涙を流した。
「よしよし…たっぷりとオレたちがイイことしてやっからよ…」
「つぅ…や、やめ…!」
思うように動かせない身体をフリックは抵抗を試みながら言うものの、男たちの手で目一杯と足は開かれながら、恐怖の中で萎えている小さな花芯の根元は縛られ、馴らされていない中心である蕾にピンク色の液体の入った薬を押し込まれたのである。
「ひっ…つぅ……!!」
「なかなか強情だな…」
薬を投与され、それでも尚、辛うじて声を上げようとしないフリックを追い詰めるために、男たちはしやすいように、腰を持ち上げるようにしながら、上に吊るされている灯を点すモノにベルトを通しながら、フリックの腰をベルトで持ち上げたのである。
「ううぅ………」
「ふっ…薬が効いて来たみたいだな」
薬を投与した蕾に男は指を咥えながら、息衝き始めていることから指を抜いて言うと、男たちは不敵な笑みを向けながら、男の一人は自身の欲望をフリックの蕾に宛がう。
「そろそろ本番を行かせてもらうぞ…」
そう宛がう男は言いながら、ほんの一瞬だけ開いた瞬間を逃さず、一気に欲望を貫いたのである。
「ひっ…!い…痛い…!やめ…ああああうぅっ…!!!!!!!」
その凄まじい激痛にフリックはもう耐え切れず、声を押し殺すことなんて出来ないまま、嬌声というより悲鳴に近い声を上げながら、泣き崩れ始めた。
「ふっ…やっと泣いたな。手子摺らせやがって…」
突き上げている男はそのまま、精液を放った。
「ほら…こっちのお口もお留守だぜ」
「うっ…んんっー…!」
代わり代わりに男たちに蕾や口に突き上げられ、フリックの蕾や口からは注ぎ切れなかった白濁とした液体がドロドロと流し始めた。


「じゃあな…イイ夢を見ろよ?」
薄らと日が差し込む中、男たちは、泣き濡れながら殆ど意識の無いフリックの拘束を外しながら、ベッドへと下ろすと、部屋を後にしたのである。


「つぅ…うううぅ…!」
あの悪夢の日から5日経った頃、フリックは漸くと意識を何とか醒ますものの、あの日の出来事から凄まじい嘔吐と共に頭痛に襲われ、漸くと治まったのは、夜になっていた。
「はぁ……はぁ……うぅっ!」
何とか今はこの場から離れ無ければとフリックは、何とか防具を身に付けると、事前に先払いしていたことから、ビクトールとの落ち合う場所へと向かい始めた。


「付けられている…」
フリックは落ち合う場所へと向かうものの、男たちに尾行されている気配に気付いた。
「そんな身体でどこへ行こうって言うんだ?」
ニヤニヤと男たちは、フリックを囲むようにしながら言った。
「それとも、5日振りに相手してくれると言うのかい?」
そんな男にフリックは殴り掛かろうとするものの、呆気なく男に手を取られてしまった。
「つぅ………!」
「ほら…いい子いい子…」
男たちはそう言いながら、フリックの羽織っている防具を剥ぎ取ると、有無を言う前に欲望を蕾に突き上げられてしまうと、並々と射精する。
「あうぅぅ…ひっ…!ううぅ………!」
路上で男たちに馬乗りにされながら、口には欲望を押し込まれ、蕾には欲望を押し込まれ、代わり代わりにその身を完全に穢されてしまい、辛うじてマントだけ羽織られると、噴水場付近で放り投げられたのだった。


「お、おいっ…!」
その日の夜遅くに仕事を終えたビクトールは、何となくと夜だというのに、フリックとの落ち合う場所に着くと、倒れ込んでいるフリックを発見すると、既にフリックは意識が無かった。
意識の無いフリックの身体からは、陵辱の痕が幾つも見られ、辛うじて心臓はゆっくりとだが、動いていたのである。
「くそっ…何が…」
とにかくとこのままにしておく訳にはおけず、フリックを抱き上げると、とっととこの街から出てしまおうと、デュナン共和国の首都ミューズへと向かった。


ミューズ市にある、ホウアンの診療所でフリックを診察したホウアンは、深刻そうな顔を向けていた。
暫くは目を醒まさないだろうと同時に抱えている病が進行していると言った。
「俺が…別々の仕事を取ってしまった故にこいつをあんな目に遭わせてしまうなんて…」
「ご自身を責めないで下さい。暫くはこちらでゆっくりと為さってはいかがですか?」
「あ、ああ…。気持ちは有り難いんだが、今はフリックの故郷を目指してる所なんでね」
とにかくと今はどうしようもないことから、フリックを頼む…とビクトールは言うと、ここミューズ市内で出来る範囲の仕事を探すことにしたのである。


アレから二週間後、漸くとフリックは目を醒ましたものの、子ども染みてしまっていた。
「ほら。フリック。フォークは…」
「うー…むずかしーの」
ベッド上から今は離れることも出来ず、フリックは用意された食事にフォークを握り拳で持っていることから、ビクトールはフリックに持ち方を教えていた。
トラン共和国では、フォークやスプーン、ナイフは至って普通だが、ここデュナン共和国(元・ジョウストン都市同盟)は、箸が日常的に使われているものの、ここはフリックに合わせてフォークとスプーンを用意して貰っていた。
「今は好きにさせてあげて下さい」
「…それもそうだな。悪い…」
「ひっく…ひっく…」
「フリック。ほら…食べないと治らないぞぉ?」
「もう…いらないの…」
殆ど残したまま、フリックは泣き濡れながら眠ってしまった。
「…まだまだ時間は掛かりそうだな」
「…そうですね」


フリックに負った心の傷は未だ癒える筈も無く、ホウアンの処方した薬のお陰で進行していた病も少しは落ち着いて来ていた。
「こわい…」
その日、漸くとフリックはベッド上から出ることを許され、一人でミューズ市内を久々に歩いていた所、男たちに囲まれてしまったのである。
男たちといっても、ミューズ市内を警備する兵であった。
「コレは…フリック副隊長ではありませんか!?」
「戻って来たんですか…?」
男たちは怯えているフリックに声を掛けるものの、フリックの異変に気付いていなかった。
「つぅ………」
「ど、どうしたんですか?」
そんなフリックに兵の一人は言うものの、ちょうど買い出しを終えたビクトールがやって来た。
「おいっ…。お前ら」
「えっ!?び、ビクトール隊長…!?」
「何だ。お前らか。久しいな」
「は、はい。あの…副隊長はどうかしたんですか?何だか怯えてるみたいなんスけど…」
フリックが怯えていることに気付いた兵の一人は言った。
「あ、ああ…。ちょっとな。フリック…立てるか?」
ビクトールはそうフリックに言うものの、恐怖で立つ事も出来ず、フリックは気を失うとそのままビクトールに抱き上げられてしまった。
「良く…こいつがフリックだと気付いたな」
「それは、その独特の青い目と髪質ですから」
ミューズでも滅多に見られないフリックの青い目と髪質に気付いたことから言った。
「そうか…」
とにかくと今は昔話をしている余裕はないことから、ビクトールは今は厄介になっている、ホウアンの診療所へと戻った。


それから三ヶ月という何だかんだと長い時を過ごすと、フリックは心の傷は残ったままであるものの、故郷へと再び目指すことにしたのだった。

































































































































































伝説の傭兵  

<再会>

あの人に…
偶然にもここで再会するとは思いもしなかった………

「それにしても、大分と髪は伸びたな…」
ビクトールは、フリックの髪の手入れをしながら言った。
「………うん」
とあることで、心の傷を深く負ったフリックは、今は髪を整えるために長く伸ばしている髪をビクトールに切ってもらっていた。
さすがに傷んだままでいるのは、髪にも悪いからだ。
幾らシャンプーやコンディショナーで洗い落としたものの、それでも、触れられた感触の残る髪のままでいるのは、今のフリックにとって苦痛でしか無かったから。

「二週間位、ここでゆっくりとするか」
「…うん」
たまには、ゆっくりとするのも悪く無いなと思った。
ここのところ、ずっと強行軍による旅だったから。
また、ここは、ハルモニア神聖国並の図書館を誇る、デュナン共和国にあるグリンヒルだからである。
「とりあえず、今日はどうする?」
「おへやでゆっくりとしたい…」
まだ、心の傷から来る子ども染みた行動や口調は治らず、ベッドへとフリックは横になった。
「それもそうだな…。何か本を幾つか借りて来ようか?」
「だったら…おはなのえが…いっぱいのほんがよみたいの…」
「分かった。ゆっくりと休めよ?フリック」
ビクトールはそのまま眠りの中へと落ちていったフリックにそっと布団を掛けると、部屋に鍵を閉めると共に図書館へと向かった。


「えーっと…花の本。花の本…」
ビクトールは、図書館でフリックのために本を探していた。
「何かお探しですか?」
ビクトールが本を探している最中、司書の女性が声を掛けたのである。
「あ、ああ。花の本を…ってお前は、ニナ…か?」
「は、はい。そういうあなたはビクトールさん!?」
「すっかりとお前さん。女性らしくなったな」
「そりゃー…もうあの頃とはもう違いますから。もうすぐ23歳ですよ?」
もう7年も経つのか…と余り変わらないフリックを見ているせいか、久し振りに再会する相手とは何度か変わっていることに驚きの連発しか無かったのである。
「で、どうしたんですか?花の本なんて…」
「あ、ああ。ちょっと…な」
「それにフリックさんは?ずっと一緒なんでしょう?」
「ああ…。今はちょっと…余り人に会いたくないみたいなんだ」
今の状態のフリックを個人的に見せたくないからである。
「そう…ですか。とりあえず、本…ですね」
「ああ。2、3冊程度でいいんだが、トラン語のゴシック体で書かれたヤツがいいんだが…」
「分かりました。すぐに花の本を用意して来ますね」
司書をしているニナに任せば、大丈夫だろうと椅子に座りながら待つことにした。
以前のフリックならば、トラン語問わず各国の言語は勿論、余程の文字ではない限りと筆記体も難なく読み書きは出来たのだが、あの出来事以来、トラン語の子ども向けの文字しか読めないのである。
「お待たせしました」
ニナは、ご丁寧にちゃんとトラン語のゴシック体で書かれた、花の本を用意して来た。
「ああ。すまねぇな…」
「ううん。お仕事ですから…。もし、フリックさんの方から会う気になったら教えてくれませんか?」
「…分かった。暫くここに厄介になるし、気が変わるかも知れねぇからな」
ビクトールはそう本を受け取ると、紅葉亭に戻ることにしたのである。


「はぁ……はぁ……つぅっ!」
フリックは汗ばみながら、胸を掴んでいた。
病である胸膜炎から来る激しい痛みに苦しげに息を繰り返していた。
「戻ったぞ…フリック…!!」
ビクトールはガチャリと部屋の鍵を開けるや否やフリックの様子を見ると、急いで荷物からミューズにいた時、ホウアンから進行を抑える薬を始めとする薬をその他諸々と処方して貰ったことから、熱と共に症状を確認しながら、口移しで薬を飲ました。
暫くしてゴクリと飲むと、そのまままた、安らかな息と共に眠りに引き込まれていった。
「何とか治まったな…。この分だと晩飯は下に行って食うのは無理そうだな…」
何か食べられそうなモノを見繕って来るかとビクトールは、フリックの髪を撫でながら呟いた。


「うー………」
その日の夜、テーブルの上にフリック用に野菜を中心とした鶏のクリーム煮、ミルクとカブのスープ、パン各種をビクトールは並べると、フリックを起こしたものの、気分悪そうにしていた。
「フリック。食べられるだけでいいからな?無理して全部食べる必要はねぇから」
「う、うん………」
ビクトールに言われるままにフリックは何とか少しは食べたものの、殆ど残してしまったのである。
「そうそう…フリック。お前の読みたがってた、花の本を借りて来たぞ」
「ほんと?はやくよみたいの!」
本と聞いて少しは元気を取り戻した、フリックはビクトールに渡された本を無我夢中に読み始めた。
「お前はホントに花が好きだな」
そう、心の傷を負う前も時間があれば、良く新同盟軍の本拠地内にある図書館で、花の本を良く読んでいた。
「うん…だいすき!」
「そうか。そういえば、今日。ここはグリンヒルだろ?図書館でニナに会ったぞ」
このまま残しておくのは、勿体ないことからビクトールは、自分の分以外にフリックの残したモノも食べながら言った。
「そう…」
「で、お前の方から会う気があればって言われたんだが…」
「………ひとりじゃこわい」
「分かった。俺が付き添ってやる。いつ頃にする?」
「いっしゅうかんごがいい…」
そうフリックは言うと、ここの所の強行軍による旅だったから、疲れもあったことにより眠りの中へと引き摺り込まれていった。
「…事前にあいつに今の状態を少しだけ話しておくか。後で引かれると困るし」
ビクトールは、食器類を片付けると、部屋を静かに出たのである。


「………そうなんですね。でも、大丈夫ですよ」
心の傷に理解したニナは、フリックが幼い子どもと今は変わらないことを受け入れたことから言った。
「そうか。じゃあ…一週間後に紅葉亭で」
「はい。分かりました」
ニナは少し寂しげに言うと、家族が待っていることから家に帰って行った。


そして、約束の一週間後。
フリックはまた、熱を出していた。
後、一週間前に肩まで短くした髪も今では元のように腰辺りの長さまで戻っていたのである。
「この状態では…無理そうだな」
「だいじょうぶ…。すこしだけならだいじょうぶだから…」
「分かった…」
ビクトールはフリックの髪を1本にゴムで束ねると、ゆっくりとした足取りで下へと一緒に付き添った。


「ほ、本当に…フリックさんなの?」
想像していた姿と大きく離れていたことから、ニナは驚きながら言った。
最初、どこかの美少女だと思ってしまった。
でも、目の前にいるのは、7年前のデュナン統一戦争で共に戦ったフリックなのだ。
初めて会った時からも歳の近いお兄さん的な感じだと思っていたけれど、7年の月日が経っても髪以外は殆ど変わっていなかったのである。
「う、うん…。ニナも…まえよりおとなになったんだ」
「アレから7年ですから…」
ニナはフリックの言葉遣いから心の傷の深さは並大抵ではないことと自分では癒やすことなんて無理だと悟ると、席を立ち上がった。
「もう…いくのか?」
「はい。お仕事が詰まってますから」
本当は休みなのだが、今のフリックを見ると心が苦しくなるだけだからとニナは、紅葉亭を後にしたのである。
「…ちゃんと治ってから改めて今度はお前から迎えに行けばいいさ」
「…うん」
「まあ、その頃には…」
とビクトールは続きを言おうとしたが、熱が出ていたこともあり、フリックは既に意識を手放していた。
「…良く頑張ったな」
そんなフリックをビクトールは、軽々と抱き上げると部屋へと戻したのである。


それから二週間処か一ヶ月もグリンヒルで療養したフリックは、ビクトールと再び、戦士の村を目指すため、バナーの村へと目指すことになったのである。

伝説の傭兵  

<家族>

成人の儀式への旅に出てから………
17年振りに帰って来たのである………

「前に来た時と大して変わらねぇな…」
ビクトールは、不安しかないフリックを支えながら言った。
故郷だというのに、フリックを知る人間は少なくなっていたのである。
デュナン統一戦争後、大きな戦があった。
それ故に多くの戦士が命を落としたという。
だが、ビクトールとフリックは、その戦には参加しなかったのである。
また、先の戦いで、運命の星である108の星は集まらなかったらしい。
「はやくほうこくをすましたいんだけど…」
「そ、それもそうだな」
また、あの長話を聞かされそうだなぁとビクトールは思いながら、村長の家の扉をノックした。
「はい。アレ?ビクトールさん!フリックさん!」
何と家から出て来たのは、村長であるゾラックの娘であるテンガアールだったのだ。
「あ、ああ。お前、村に戻ってたのか」
「そうだよ。余り武勲は、ヒックスは建てられなかったんだけどね…」
出来てしまったからにはもう、村に戻るしかないなと思ったからである。
「とりあえず、中に入って」
テンガアールに言われるまま、俺たちは家の中に入ったのである。


「それにしても…随分変わったね」
腰辺りまで伸びているフリックの髪を見て今更ながらとテンガアールは言った。
「あ、ああ…」
少しだけ今は言葉だけは無理しながらフリックは返した。
「それよりも、あの長話好きのお前の親父さんは…」
「う、うん…。父さんはもう…」
テンガアールは少し影を落として返した。
「悪い…」
「別にいいよ。それに今は代わりにロジックさんが主にしてくれてるから」
「父さまが…?」
「そう。今もヒックスったらロジックさんにアレコレと鍛えられてるんだ。で、戻って来たってことは…」
「あ、ああ…」
フリックは成人の儀式を終了し、コレからは家でゆっくりと療養しながら医の道に進むことを言った。
「そうなんだ。フリックさんは昔から治療魔法って得意だし、みんな助かるね」
テンガアールはそう少し嬉しそうに言うと、報告も済んだことから、フリックはビクトールと共に生まれ育った家へと向かうことにした。


「まだまだっ!」
「は、はい…!」
ロジックに剣の相手をヒックスは、何度も立ち向かっていた。
昔ならすぐに投げ出した剣も、今は更に守りたい人が増えたヒックスは、もっと強くなるために村一番の戦士であるロジックの元へと修練を積んでいた。
「………そこでジッと見ているのはフリックだな」
一瞬の隙も突かないまま、またもやヒックスの剣を弾き飛ばしながら、ロジックは気配だけで言った。
「父さま…」
「ふっ…。少し見ない内に母さんに似て来たな」
ロジックは、ヒックスに今日はこれまでだと言うと、ヒックスは「ありがとうございました」とお礼と共にフリックへの挨拶は簡単に済ますと、家へと向かった。
「そ、そうかな」
「で、隣の男は…風来坊だな」
「お、おう」
「どれ、俺が少し相手になってやろう。剣を抜け…フリック」
「……………………………………………………」
「どうした?剣は抜けないのか?」
再度、ロジックに言われ、フリックは震えながらも剣を抜いた。
「お、おい…フリック」
「だいじょうぶ…」
フリックは父であるロジックの方へと向かって行った。
(親父さん…。思ってた以上に若々しいな。それにあの強さ)
さすがは並ではないなとビクトールは心の中で思った。
あの日以来、フリックは剣を振るわなかったものの、何とか今はロジックの動きに付いて来ていた。それ処か動きが以前よりも早くなっていた。


「また、あの人は…」
「えっ…?」
「これは失礼しました。私、フィリアと言いますわ」
フリックの母だと女性はビクトールに言った。
「わ、若いな…」
「そんな若いだなんて。私、もうすぐ53ですわ」
「そ、そうなのか…」
(ってことは、17か18の時にフリックを産んだってことだよな…)
「…フリックに何か遭ったようね」
「あ、ああ…。さすがは母親だな」
パッと見で、フィリアはフリックに何が遭ったのか悟ってしまったのである。


「…少しは出来るようになったようだな。フリック」
フリックの剣を弾き飛ばしながら、倒れ込んだフリックをロジックは支えた。
「はぁ……はぁ……」
「あなた。フリックには無理をさせないでって昔から言っているでしょう」
フィリアは、そっとフリックの熱を看ながら言った。
「す、すまん。そこのデカいの…。雑貨屋で氷を買って来てくれないか?」
「あ、ああ。分かった」
ロジックから200ポッチを受け取ったビクトールは、言われるままに向かった。
「よいしょっと…」
「と、父さま…」
「無理させてすまなかったな。フリック」
ロジックはそうフリックに言いながら抱き上げると、家へと入って行った。


「母さま…」
「フリック…。余程、辛いことがあったのね」
西方大陸で聖なる雷神の紋章を手にしたこと、サディアスト王国やハイイースト県で男たちに思うままにされてしまったことから、心に傷を負ったフリックに優しげにフィリアは、子どもの時のように頭を撫でながら言った。
「まさか…聖なる紋章を手にするとはな」
その昔、真なる27の紋章と似て非なる紋章として聖なる27の紋章もまた、世界の均衡を保つために、もう一つの紋章世界からこの世界へと幾つか散っていったことからロジックは言ったのである。
「うん…。おちついたら…いのみちにすすみたいとおもっているの…」
「そうか。それがお前の選んだ第二の道なのだな」
「うん…」
「分かった。後のことは何も言わん。ゆっくりと休むといいさ」
ロジックはそう言いながら、今日はフィリアに代わって夕飯の支度を始めたのである。
「なんだか…父さま。むかしよりもやさしくなっているの」
「あら?昔からロジックは優しいわよ。それよりも今は熱が出ているわ。ゆっくり休みなさい」
フィリアは、優しげにフリックの頭を撫でられると、眠りの中に落ちていった。


「一応、アンタに言われて買えるだけ買って来たんだが…」
ノックしながらビクトールは、ロジックに氷を渡して言った。
「今すぐフリックの所に持って行ってくれ。二階の右部屋だ。で、どうせ今日の宿は取っていないのだろう?ここに泊まるといい」
「い、いいのか?」
「いいも悪いもあるか。今夜処かずっといてくれても構わんぞ?その方が家は賑やかになるだろうしな」
それにこれ以上、フリックに悲しい思いをさせたくないからと付け加えながらロジックは言った。
「あ、ああ。あいつからいつも怖い父親だと聞いてたが、案外…優しいんだな」
「なっ…!お、俺はただ…フリックも男だし、強い男として育てたかっただけだ。とにかく氷が溶けない内に氷水作って冷やしてやってくれ」
少し顔を赤らめながらロジックは言うと、ビクトールは言われるままにした。


その日の夜、何とかフリックはリビングには降りて来ることは出来たものの、食事は殆ど残してしまった。そして、コレからのことをゆっくりとしながら考えることとなったのである。



伝説の傭兵  

<選んだ道>

それが…
選んだ道だから………

「大分と落ち着いて来たみたいだな…」
今は母親であるフィリアにされるままに髪をブラシで梳かされている、フリックを見ながらビクトールは言った。
「うん…」
「フリック。無理だけはしちゃ駄目よ?雷神の紋章は使いこなせていないのだから、紋章の力は最終手段として取っておきなさい」
「うん…わかっているの。母さま」
フィリアの手によって三つ編みにされながら、フリックは医療で使われる薬の材料を採りに行くため、先日、ロジックに買って貰った《医療用の草識別》の本を手にすると、ビクトールと共に森へと向かった。
ロジックといえば、今は年若い6歳~15歳の未来の戦士を鍛えるため、剣の修練の相手を広場で行っていた。


「そういえば、フリック。聞いていいか?」
森で草と本をじっくりと見比べている、フリックにビクトールは声を掛けた。
「なに?ビクゥ」
「お前の家族さ?3人だけなのか?」
「ううん。4にんだよ?兄さまはまだ、たびからかえってきていないだけ」
「あ、兄!?お前、兄貴…いたのか」
「いるの。ねぇ…ビクゥ。このもじ、よんでほしーの」
まだ、心の傷は深い故に言葉遣いを始め、読み書きはまだ不自由であることから、ハルモニア語で書かれた筆記体が読めなくてフリックは言った。
「…俺に聞くなよ。俺だってハルモニアの文字は読めねぇんだから」
「うー………」
「な、泣くなよ。フリック。わ、分かったよ。読めばいいんだろ。読めば…」
ロジックからハルモニア語の筆記体の和訳辞書を貰って来ていることから、ビクトールは地道な作業をしながら、紙に書いていく。
「ふぅ…疲れた」
1文字1文字と照らし合わせながら、トラン語のゴシック体で指された文字を書く作業にビクトールは、溜め息を吐きながら言った。
「ありがとーなの。ビクゥ」
「どー致しまして」
その後、約1時間も草の採取を終える頃には、フリックはもう疲れからビクトールにおんぶされていた。
「ビクゥ…ごめんなの」
「気にするな。無理するなとお袋さんに言われてるだろ」
ビクトールはそう言うと、フリックはされるままにいつの間にか眠ってしまったのである。
「寝てしまったか…。まあ、今日はいつもよりも起きてる時間が長かったからな」
大分と落ち着いて来ているとはいえ、心の傷がとにかくと深い。
きっと、コレからずっと、フリックは決してハイイースト県内及びサディアスト王国には近付くことはないだろうなぁとビクトールは思った。


「おーいっ!」
誰かが森の入り口前で、手を振りながら声を出していた。
その声にフリックは、起きてしまった。
「んっ?どした?フリック?」
「兄さまのこえなの」
さっき噂をしていた、兄の声にフリックは起きてしまったのである。
「ということは急がないとな」
「うん…」
ビクトールは、フリックをずり落ちないようにおんぶし直すと、入り口の方へと足を速めたのである。


「デカい男と一緒にいると聞いていたんだが、風来坊のことだったんだな」
エリックと名乗ったフリックの兄は、フリックの熱を確認しつつ言った。

フリックとは違い、エリックは、短髪で、前髪は父であるロジックと同じ茶とダークブラウンだが、後ろ髪は母であるフィリアと同じ金褐色、目も母と同じく青い目をしていたのである。序でにフリックといえば、前髪は母と同じ金褐色に青い目、三つ編みをされている長髪は、ロジックと同じ髪色の他、一部だけ金褐色が混じっていた。

「あ、ああ。どこに行っても俺はデカいか風来坊呼ばわりか。昔よりはマシだけどよ…」
「ん?何だ?やっぱり…熊って呼んで欲しかったのか?」
噂で良く耳にしていたことから、エリックはそっとフリックを抱き上げた。
「に、兄さま…。じぶんであるけるの!」
「駄目だ。帰って来るなり色々と母さんから聞いたぞ」
「うー…」
エリックに言われるままにフリックは泣き崩れそうになってしまった。
「お前の口の悪さは親父さん譲り…か?」
「ま、まあな。とにかく戻るか。お前、今は我が家にお世話になっているんだろう?」
「ああ。親父さんの好意に言われてな」
「そうか。親父も丸くなったものだな。最も俺たちは厳しい態度ばっかりだったけど、何だかんだと親父はフリックにはちょっと優しかったんだよなぁ。同じ双子の兄弟なのに…。まあ、仕方ないんだけど。フリックは母さんと同じ病だから」
「…兄さま。兄さまもおなじけはいがするの…」
「ああ…。お前も同じだからな」
フリックはエリックから感じ取ったそれに少し安心すると、されるままに家へと戻って行ったのである。


「すまないが、屋上で今日から寝てくれないか?」
ロジックは、ベッドとテーブルを屋上へと運びながら言った。
「ああ…構わない」
今までエリックの部屋で寝泊まりしていたことから、他に部屋はないことから承諾すると、さっきロジックが作ったばかりの家具を運ぶのに手伝うことにしたのだった。
「何だかんだと親父は剣や紋章以外で得意なモノは、家具作りも得意なんだよなぁ…。序でに料理も」
エリックは、フリックの部屋で、フリックのその長い髪で遊びながら呟いたのだった。

伝説の傭兵  

<昔話>

それは…
今から40年近く前のことである………

「それにしても、2人揃ってとても50代とは思えねぇな」
フリックが部屋で休んだ頃、ビクトールはロジックから勧められたワインを飲みながら言った。
「まあな」
「フリックは?」
「寝たわ。やっぱり、少し疲れたみたいね…」
フィリアは、ほんの軽くだけワインを頂きながら言った。
エリックはといえば、先の戦いである《大陸戦争》で命を落とした昔馴染みや前村長であるゾラックの墓参りをするために席を外していたのである。
「あのさ。さっきも言ったけど、なんでアンタら2人は若々しいんだ?」
「あー…その話か。う、うん…」
「…ちょっと恥ずかしいわね」
只でさえ、子であるフリックとエリックには、話していないのである。
「やっぱり、こういうのは聞いちゃ悪いよな。すまねぇ…」
「いや、そんな訳は無いんだが…。まあいいさ。話してやろう」
そう恥ずかしげにロジックは、今から40年近く前のことを話し出したのである。


「今日より戦士ロジックを成人の儀式として旅立つことを祝そう」
当時、18歳だったロジックは、周りよりも少し早く成人の儀を終わらせたことから、本来の目的として、成人の儀式に出ることを前々村長カラックに許可を貰ったのである。
「頑張れよ。ロジック」
「お前なら、大丈夫だぞ」
周りに祝されながら、ロジックは成人の儀式へと旅立ったのである。
まだ、当時は剣に名を付けておらず、戻る頃には人生の伴侶を連れて帰ることを願いながら。


「赤月帝国よりももっと大きな国を目指すか。例えば、ハルモニア辺りに行ってみるかな」
最初の1年は、大きな街で被害が出ている、普通のドラゴンを討伐する程度であったものの、確実に武勲を上げていた。

そして、ハルモニア神聖国へと着いたロジックは、既に何頭もののドラゴンを倒して来た武勲と実績から、一等市民のある上流貴族ユーグリア・アルフォードからある依頼を受けたのである。
娘であるフィリア・アルフォードは、毎日のように何者かに狙われているが故にボディーガードとして引き受けて欲しいと頼まれたのだ。
「は、初めまして。フィリア・アルフォードと申しますわ。ロジック様」
「ロジックだけで構いませんよ。フィリアお嬢様」
「では、こちらもフィリアだけで構いませんわ」
「そういう訳にはいきません。お嬢様は私なんぞに及ばない貴族様ですから」
「…分かりましたわ。ロジック様。いえ、ロジック」
これが、ロジックとフィリアの出会いであった。


それから1年近くとボディーガードとして引き受けていく内にいつしか互いに恋に目覚め、とうとうフィリアの身に命を身籠もってしまったのである。
当然ながら、これにはさすがにユーグリアも怒ってしまった。
それは、フィリアには《胸膜炎》という心臓の病を抱えていた故に出産となれば、命を落としてしまう可能性が高かったからである。
それでも、フィリアは産みたいという気持ちと共にロジックと一緒にいたいということから、ユーグリアがクリスタルバレーへと招待を受けている間に2人は、駆け落ちしたのである。


「大丈夫か?フィリア」
「ええ…大丈夫よ。ロジック」
フィリアのいた街から一番近い国である、ハイランド王国へと何とか辿り着いた頃、ロジックはフィリアの身を気遣いながら言ったのである。
それ処か何度か声を掛けていた。
「今日はここキャロの街で休もう」
ロジックはフィリアを抱き上げると、宿屋で一晩と過ごした。
翌朝、街は何頭のドラゴンが宙を舞っていた。

「う、うわあああああ…!」
「な、なんでドラゴンが…!」
人々は突然のドラゴンの襲来に怯えている中、ロジックは剣を抜きながら、一閃でドラゴンを引き裂いた。既に何頭かドラゴンを倒して来た故に弱点は当に見抜いていたからである。
「す、スッゲー…アンタ」
「まあな。過去に何頭もドラゴンを倒して来たからな。これは近くにあの伝説の古龍と謳われているレッジェンダの洞窟があるようだな」
ヤツを倒すことが出来るのならば、噂では不老不死の力を得ることが出来るとロジックは思うと、街を出ようとしたものの、フィリアに腕を捕まれていた。
「待って!私も一緒に行くわ。ロジック」
「君を巻き込む訳にはいかないんだ。フィリア」
「大丈夫。私、治療魔法は得意だから」
「…分かった。だが、無理はするなよ」
余り身重の身体であるフィリアには、無理はさせられないものの、言っても聞きやしないことから、ロジックはフィリアと共に伝説の古龍のいる洞窟へと入って行った。


『何しに来たのだ?人間よ』
次々とドラゴンを生み出している、伝説の古龍はロジックとフィリアに目が合いながら言った。
「何ってお前を倒しに来た。お前の生んだドラゴンのせいで、街に被害が出ているからな」
『ふっ…人間のためでもあるのだがな。まあ良い。相手になってやろう』
「その前に教えて。人間のためって…?」
『何だ。知らぬのか…小娘よ。人間はドラゴンを使った料理をするではないか。こうして人間の食糧を生んでいるに過ぎぬのだ』
「そ、そうなのか。知らなかった…」
「聞いたことがあるわ。クリスタルバレーの上流貴族の間では、ドラゴンを使った料理が出されているってお父様が言っていたわ。それであなたは貴族たちにドラゴンを生んでいるってことなの?」
『そういうことだ。まあいい…被害が増えているのならば、仕方ないだろう。それに我を殺した所でドラゴンは絶えぬからな』
伝説の古龍レッジェンダは、そう言いながらも正々堂々と向かって行ったのである。


「それで…2人はあの当時のままってことか」
「そうだ。この話はまだ、フリックとエリックには絶対に言うなよ?恥ずかしいからな」
ロジックは、クイッとのグラスに残っていたワインを飲みながら言った。
「ああ…分かった。ちょっとフリックの様子を見たら俺もそろそろ寝るわ」
ビクトールはそう言いながら、2階へと上がって行った。
「あの子を大切にしてくれる人が出来て良かったわね…ロジック」
「ああ。まさか…連れて来た相手があの風来坊とは意外だったな」
「そうね…」
門の紋章戦争の時からずっといると聞いていたけれど…と思いながら、フィリアはグラスを洗うべく台所へと向かった。


「何だ。起きてたのか…フリック」
「うん。とちゅうでめがさめちゃったの」
1階でロジックたちの内容こそは分からなかったものの、フリックは花の本を読んでいたのである。前にグリンヒルで借りたものの、読む人はいないからとタダで譲って貰ったのだった。
「そうか。また、花の本を読んでたのか」
「うん…。それよりもビクゥ…おさけくさいの」
「あー…悪い。さっき親父さんたちと飲んでたからな。つーか…お前も酒は飲むだろ」
「…うん。でも、すこししかのめないの」
「…そうだったな」
普段から余り飲まないものの、あの日以来、フリックは飲まなくなったのである。
「とりあえず、今日はもう遅いから寝た方がいいぞ」
「うん…。おやすみなさいなの」
フリックは横になると、安らかな眠りに落ちると共にビクトールは部屋の明かりを消すと、静かに屋上に用意して貰った部屋に向かったのである。




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