元の世界は、勇者の魔法で消滅してしまったため、魔王の城で、スローライフみたいなことをしたいと思います。
<プロローグ>
「はぁ~………今年で大学生になる予定だったあたしが何を好き好んで野菜作りをしてるんだか。別に野菜は嫌いじゃないんけどさ」
とはいえ、頭の中で何となくという感じでイメージするだけで、意図も簡単に野菜が実るってのが不思議なんだよね。
それにここってさ?意外と生活環境はかなり良いみたいだし。
独り言のようにぶつぶつと言いつつ、あたしは、すっごく広い土地で、今は野菜作りを行っているのである。
ん?大学生になる予定だったあたしがさ?
何たってこんな所にいるのかって?
あっ!自己紹介がまず先だよね。
あたしの名は、畑中未来。今年の春に大学生になる予定だった、女子高生。年は18歳。髪は黒で目は茶だったんだけど、今は訳ありで名前は、シルヴィスと名乗っています。オマケに髪もこの世界に来てすぐなだけど、まるで、十二の国のというライトノベルみたいに髪は黒×銀で、目の色も目の色も青として変わっちゃったんだよね。別にいいんだけどさ。大学に合格したら、黒×銀にしたいって前々からあったし。
なんで、異世界人っぽいネーミングに容姿になってしまったのかって?
それには、ちょっと…深い事情があったんだ。
「受験票よし!筆記用具よし!貴重品よし!地図よし!参考書よし!携帯よし!S○itchよし!暇潰し系の本よし!」
今、あたしは、コレから向かう大学入試に向けて必要な荷物の再確認をしていた。
「おーいっ!未来。そろそろ行くぞ」
「はーい!今行く」
下から父である畑中誠に呼ばれながら、あたしは、荷物の入ったリュックを背負うと、下へと降り立ったのである。
「じゃあ…行くぞ」
「うん」
玄関を出て父の運転する車に乗り込むと、あたしは、駅に着くと共に電車で志望大学へと向かい始めた。
「はぁ~…後30分ぐらいで着くかなぁ。ん?何?アレ?光…?」
電車に乗りながらあたしは思っていると、妙な光が差し込みながら、今、正に起きている不可思議な現象に信じられないまま、あたしは、どこかへと消えてしまったのである。
「さっきの光…何だったんだろう。って…!ここはどこ!?え、えっと…携帯は…?け、圏外!?」
光が差し込んで来たような気がするのは分かっているものの、すぐに気が付いたあたしは、リュックの中から携帯電話を取り出すと、電波確認するものの、無意味だったのである。
「まさかと思うけれど、ここって…いわゆる異世界?」
というよりも、なんで?
さっきの光と関連してるのかなぁ?
ってかさ?何だってさ?こんな平凡過ぎるあたしがさ?異世界に転移したんだろう?
あたしの名前だってさ?異世界転移するような名前じゃないよ?
別に名前だけが全てって訳ではないけど、良くなろう系の異世界転移する主人公の名前は、≪有栖川光輝≫とか≪西園寺愛理花≫みたいなキラキラネームが多いから、そう思ってしまっただけだし。
「それは置いといて…ここって城だよね。ということは…?」
誰かがいるってことは間違いないだろうけど、何かゲームで魔王が待ち受けてますって感じの城のどこかなのかなと思っていると、カツン…カツン…と誰かが近付いて来る足音が聞こえ始めたのである。
「参ったな。我としたことがうっかりミスで経った一人の人間しか我が城へと転移は出来なかったようだな」
何だか物凄くすまなそうにしながら、銀×紫の髪に緑の目のした、耳はファンタジーの世界の中で良く見るエルフのように尖った、長身の黒衣のマントを羽織った青年が声を掛けたのだった。
「て、転移…?」
思わずとあたしは言葉を返してしまった。
「あ、ああ。我の名はアレス。魔王アレス・アブストラクティドである。そなたの名は何と言うのだ?」
「は、はい。あたしは畑中。畑中未来です。って…ま、魔王!?」
魔王っていったら、ゲームで良く人を襲う悪のボス的存在だよね。
何を呑気に自分の名前を答えてんだよ!あたし!
今すぐここから逃げないと、今、ここで魔王に殺されちゃうじゃん!
魔王と魔法すら使えない生身のごく普通の人間に勝ち目がないっての!
「別に気にしなくても良い。我は人との共存していく世界を目指している途中なのだ」
ただ、未だ人を始めとする多くの種族は、魔王は、恐れられているのだということを、アレスは説明したのである。
「共存する世界…?何か良くある話を聞くような」
「うむ。我は何らかの文献で共存していく世界があるというのを知ったのだ。我も同じようにしたいと願っているのだが、人を始めとする種族は、昔ながらの因縁から来るからなのか、魔王は倒すべき敵だと決めつけ、今か今かと新たなる勇者の誕生を願っているのだ」
「新たなる勇者…?」
「うむ。勇者は人々の希望なのだ。ただ、勇者は人であると同時に不老不死の我らに勝ち目がないまま、幾度も自滅するばかりなのだ…」
希望を与える筈の勇者の自滅していく運命を変えるために、また、人を始めとする他種族との交流を深めながら平穏を夢見るアレスは、この世界に生まれて5000年の今、この世界で5柱もいる魔王の中で唯一、共存を目指しているのだということであった。
「何だか悲しいですね………!」
あたしはそう言葉を返した途端、お腹の音がぐぅ~と鳴ってしまった。
ちょ、ちょっと…!あたしのお腹。マジでシリアスムードが台無しじゃん!
「ふっ…。そなたはお腹が空いているのだな。ちょうど我は朝食にしようとしていた所だ。付いて来るが良い」
「えっ!?ちょ、ちょっと………」
な、何か思っていたよりも凄く優しい手だなとアレスの手に引かれながら、今のあたしは、付いて行くことしか出来なかったのである。
「はぁ~………今年で大学生になる予定だったあたしが何を好き好んで野菜作りをしてるんだか。別に野菜は嫌いじゃないんけどさ」
とはいえ、頭の中で何となくという感じでイメージするだけで、意図も簡単に野菜が実るってのが不思議なんだよね。
それにここってさ?意外と生活環境はかなり良いみたいだし。
独り言のようにぶつぶつと言いつつ、あたしは、すっごく広い土地で、今は野菜作りを行っているのである。
ん?大学生になる予定だったあたしがさ?
何たってこんな所にいるのかって?
あっ!自己紹介がまず先だよね。
あたしの名は、畑中未来。今年の春に大学生になる予定だった、女子高生。年は18歳。髪は黒で目は茶だったんだけど、今は訳ありで名前は、シルヴィスと名乗っています。オマケに髪もこの世界に来てすぐなだけど、まるで、十二の国のというライトノベルみたいに髪は黒×銀で、目の色も目の色も青として変わっちゃったんだよね。別にいいんだけどさ。大学に合格したら、黒×銀にしたいって前々からあったし。
なんで、異世界人っぽいネーミングに容姿になってしまったのかって?
それには、ちょっと…深い事情があったんだ。
「受験票よし!筆記用具よし!貴重品よし!地図よし!参考書よし!携帯よし!S○itchよし!暇潰し系の本よし!」
今、あたしは、コレから向かう大学入試に向けて必要な荷物の再確認をしていた。
「おーいっ!未来。そろそろ行くぞ」
「はーい!今行く」
下から父である畑中誠に呼ばれながら、あたしは、荷物の入ったリュックを背負うと、下へと降り立ったのである。
「じゃあ…行くぞ」
「うん」
玄関を出て父の運転する車に乗り込むと、あたしは、駅に着くと共に電車で志望大学へと向かい始めた。
「はぁ~…後30分ぐらいで着くかなぁ。ん?何?アレ?光…?」
電車に乗りながらあたしは思っていると、妙な光が差し込みながら、今、正に起きている不可思議な現象に信じられないまま、あたしは、どこかへと消えてしまったのである。
「さっきの光…何だったんだろう。って…!ここはどこ!?え、えっと…携帯は…?け、圏外!?」
光が差し込んで来たような気がするのは分かっているものの、すぐに気が付いたあたしは、リュックの中から携帯電話を取り出すと、電波確認するものの、無意味だったのである。
「まさかと思うけれど、ここって…いわゆる異世界?」
というよりも、なんで?
さっきの光と関連してるのかなぁ?
ってかさ?何だってさ?こんな平凡過ぎるあたしがさ?異世界に転移したんだろう?
あたしの名前だってさ?異世界転移するような名前じゃないよ?
別に名前だけが全てって訳ではないけど、良くなろう系の異世界転移する主人公の名前は、≪有栖川光輝≫とか≪西園寺愛理花≫みたいなキラキラネームが多いから、そう思ってしまっただけだし。
「それは置いといて…ここって城だよね。ということは…?」
誰かがいるってことは間違いないだろうけど、何かゲームで魔王が待ち受けてますって感じの城のどこかなのかなと思っていると、カツン…カツン…と誰かが近付いて来る足音が聞こえ始めたのである。
「参ったな。我としたことがうっかりミスで経った一人の人間しか我が城へと転移は出来なかったようだな」
何だか物凄くすまなそうにしながら、銀×紫の髪に緑の目のした、耳はファンタジーの世界の中で良く見るエルフのように尖った、長身の黒衣のマントを羽織った青年が声を掛けたのだった。
「て、転移…?」
思わずとあたしは言葉を返してしまった。
「あ、ああ。我の名はアレス。魔王アレス・アブストラクティドである。そなたの名は何と言うのだ?」
「は、はい。あたしは畑中。畑中未来です。って…ま、魔王!?」
魔王っていったら、ゲームで良く人を襲う悪のボス的存在だよね。
何を呑気に自分の名前を答えてんだよ!あたし!
今すぐここから逃げないと、今、ここで魔王に殺されちゃうじゃん!
魔王と魔法すら使えない生身のごく普通の人間に勝ち目がないっての!
「別に気にしなくても良い。我は人との共存していく世界を目指している途中なのだ」
ただ、未だ人を始めとする多くの種族は、魔王は、恐れられているのだということを、アレスは説明したのである。
「共存する世界…?何か良くある話を聞くような」
「うむ。我は何らかの文献で共存していく世界があるというのを知ったのだ。我も同じようにしたいと願っているのだが、人を始めとする種族は、昔ながらの因縁から来るからなのか、魔王は倒すべき敵だと決めつけ、今か今かと新たなる勇者の誕生を願っているのだ」
「新たなる勇者…?」
「うむ。勇者は人々の希望なのだ。ただ、勇者は人であると同時に不老不死の我らに勝ち目がないまま、幾度も自滅するばかりなのだ…」
希望を与える筈の勇者の自滅していく運命を変えるために、また、人を始めとする他種族との交流を深めながら平穏を夢見るアレスは、この世界に生まれて5000年の今、この世界で5柱もいる魔王の中で唯一、共存を目指しているのだということであった。
「何だか悲しいですね………!」
あたしはそう言葉を返した途端、お腹の音がぐぅ~と鳴ってしまった。
ちょ、ちょっと…!あたしのお腹。マジでシリアスムードが台無しじゃん!
「ふっ…。そなたはお腹が空いているのだな。ちょうど我は朝食にしようとしていた所だ。付いて来るが良い」
「えっ!?ちょ、ちょっと………」
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